ステップ P4-1-1

代表値と散らばり

この ページで まなぶ こと

  • 平均・中央値のつかい分けができるようになる
  • データの分散・標準偏差を計算できるようになる

平均は「合計÷個数」、中央値は「順に並べた真ん中」。外れ値に強いのは中央値。散らばりは分散(ずれの2乗の平均)と標準偏差(その平方根)で測る。

中心はどこか — 平均と中央値

データ 3、5、5、6、8、9、13(7人のテスト、10点満点…ではなく点数とだけしておこう)。

平均 = 合計 ÷ 個数 = 49/7 = 7

中央値 = 小さい順に並べた真ん中の値 = 4番目の 6。(データが偶数個なら真ん中2つの平均。)

似た値になった。では、データに大金持ちが混ざったら?

例1 :5人の年収(万円)300、350、400、450、10000。平均は 2300万円——でも5人中4人は平均の 1/5 以下だ。中央値は 400万円——実感に近い。

外れ値(極端な値)は平均を強く引っぱるが、中央値はびくともしない(順番しか見ないから)。「平均年収」と「年収の中央値」が大きくずれる国の統計は、分布のゆがみを語っている——どの代表値を選ぶかも情報なのだ。

散らばり — 分散と標準偏差

中心だけでは足りない。「平均7点」でも、全員7点のクラスと、0点と14点に割れたクラスはまるで違う。

\[分散 s^2 = \frac{1}{n}\sum (x_i - \bar{x})^2 \qquad 標準偏差 s = \sqrt{s^2}\]

平均からのずれの2乗の平均——確率変数の分散(P3)と同じ設計だ。単位を戻した標準偏差が実用の主役。

例2 :データ 4、6、8(平均6)。ずれは −2、0、2。分散 = (4 + 0 + 4)/3 = 8/3、標準偏差 ≒ 1.6。

例3 :データ 2、6、10(平均6)。分散 = (16 + 0 + 16)/3 = 32/3——例2の4倍。値の幅が2倍なら分散は4倍(2乗の物差し——P3の V[aX] = a²V[X] と同じ現象)✓

例4(偏差値) :テストの得点を「平均50、標準偏差10」に変換したものが偏差値:50 + 10 × (得点 − 平均)/標準偏差。平均60・標準偏差10の試験で80点なら偏差値 70。得点が正規分布に近ければ(中心極限定理の出番——P3)、偏差値70以上は上位約2.3%(μ + 2σ の外側)——スケールのちがう試験どうしを比べる共通の物差しだ。

よくあるまちがい

その1:外れ値ごと平均して代表値にする。 例1の「平均2300万円」は誰の実感も代表していない。分布がゆがんでいそうなら中央値を併記——プロの統計の作法だ。

その2:分散の計算でずれをたす(2乗しない)。 ずれの単純和は必ず0(平均の定義から)。2乗してから平均する——符号を消して大きさだけ拾うためだ。

れんしゅう

Q1 きほん

データ 3、5、5、6、8、9、13 の平均は?

Q2 きほん

その中央値は?

Q3 きほん

外れ値に強い代表値は?

Q4 ふつう

データ 4、6、8 の分散は?「8/3」のように書いてね。

Q5 ふつう

データ 1、2、3、4、5 の中央値は?

Q6 ふつう

平均からのずれの単純な和(2乗しない)は必ずいくつ?

Q7 チャレンジ

平均60・標準偏差10の試験で80点の偏差値は?

もっと れんしゅう

ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。