ステップ A5-3-1
第2次導関数と凹凸
この ページで まなぶ こと
- 第2次導関数からグラフの凹凸と変曲点を読めるようになる
- 増減・凹凸をあわせて、いろいろな関数のグラフを描けるようになる
f″(x) > 0 の区間は下に凸(カーブが上向きに開く)、f″(x) < 0 は上に凸。凹凸が切りかわる点が変曲点。f′ で増減、f″ で曲がり方——2段の微分でグラフが決まる。
微分をもう一回 — 曲がり方が見える
導関数 f′(x) も関数だ。ならば、それをさらに微分できる——第2次導関数 f″(x)。何がわかるのか?
f″ は「傾きの変化率」。f″(x) > 0 なら、進むにつれ傾きが増えていく——カーブは下に凸(谷型に開く)。f″(x) < 0 なら傾きは減っていく——上に凸(山型)。
例1 :f(x) = x² は f″ = 2 > 0——どこでも下に凸。放物線の姿そのもの ✓
例2 :f(x) = x³ は f″ = 6x。x < 0 で上に凸、x > 0 で下に凸——原点でS字にねじれている。凹凸が切りかわるこの点を変曲点という。
物理の言葉なら、f′ が速度、f″ は加速度。位置・速度・加速度——微分を重ねるたび、運動の別の層が見える。
増減×凹凸 — グラフの完全設計図
例3 :f(x) = x e⁻ˣ のグラフを描こう(x ≧ 0)。指数×多項式——A4までは手も足も出なかった関数だ。
手順1(増減):積と連鎖律で f′ = e⁻ˣ − x e⁻ˣ = (1 − x)e⁻ˣ。e⁻ˣ > 0 だから符号は 1 − x で決まる:x = 1 で極大、値は f(1) = 1/e ≒ 0.37。
手順2(凹凸):f″ = −e⁻ˣ − (1 − x)e⁻ˣ = (x − 2)e⁻ˣ。x = 2 で凹凸が切りかわる——変曲点。
手順3(遠くのようす):x → ∞ で x e⁻ˣ → 0(指数の減衰は多項式の成長より強い)。
まとめると:0から立ち上がり、x = 1 で山頂(1/e)、その先は下りながら x = 2 でカーブの向きを変え、0にすうっと張りつく。一度も点を打たずに、初見の関数の姿が描けた。
例4 :y = sin x(0 ≦ x ≦ 2π)の変曲点は? y″ = −sin x = 0 → x = 0、π、2π。波が「ふくらみの向き」を変えるのは、ちょうどx軸を横切る瞬間だ。
極値判定のショートカット
f′(a) = 0 の点で、増減表を書かなくても——
- f″(a) > 0 → 極小(下に凸の底)
- f″(a) < 0 → 極大(上に凸の頂上)
例5 :f(x) = x³ − 3x。f′ = 3x² − 3 = 0 → x = ±1。f″ = 6x。f″(1) = 6 > 0 で極小、f″(−1) = −6 < 0 で極大——A4で増減表から出した結論と一致 ✓(f″(a) = 0 のときは判定不能。増減表に戻ろう。)
よくあるまちがい
その1:「下に凸」と「減少」の混同。 凹凸と増減は独立だ。下に凸でも減少中はありうる(放物線の左半分)。f′ が増減、f″ が凹凸——担当がちがう。
その2:f″(a) = 0 を変曲点と即断。 f(x) = x⁴ は f″(0) = 0 だが、前後とも下に凸——変曲点ではない。符号が変わるかの確認は、極値のときと同じ作法だ。
れんしゅう
f(x) = x³ の f″(x) = □x。□は?
f″(x) > 0 の区間でグラフは?
f(x) = x³ の変曲点の x座標は?
f(x) = x³ − 3x で f′(a) = 0 となる正の a は?
f″(1) = 6 > 0 のとき x = 1 は?(f′(1) = 0)
f(x) = x e⁻ˣ の極大の場所は x = ?
f(x) = x⁴ − 4x³ の f″ = 12x² − 24x = 0 となる正の x は?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!