ステップ A5-3-2
最大・最小の応用
この ページで まなぶ こと
- 文章題を関数の最大・最小問題に翻訳できるようになる
- 定義域に注意して最適な値を求められるようになる
「いちばん得な選び方」は、(1) 変数を決める → (2) 目的の量を関数で書く → (3) 定義域を確認 → (4) 微分して増減表 → (5) 極値と端を比較、の5手順で解ける。
「いちばん」を計算で探す
例1 :1辺12cmの正方形の紙の四隅から、1辺 x の正方形を切り取って折り曲げ、ふたのない箱を作る。容積を最大にする x は?
手順1(変数):切り取る1辺を x とする。
手順2(関数):底面は1辺 12 − 2x の正方形、高さ x。容積は——
\[V(x) = x(12 - 2x)^2\]手順3(定義域):紙からはみ出せない。0 < x < 6。現実の制約が定義域になる——ここを飛ばすと事故が起きる。
手順4(微分):展開して V = 4x³ − 48x² + 144x。V′ = 12x² − 96x + 144 = 12(x − 2)(x − 6)。
手順5(増減):定義域内で V′ = 0 となるのは x = 2 だけ。その前で+、後で−——x = 2 で極大かつ最大。
\[V(2) = 2 \times 8^2 = 128 \text{ cm}^3\]検算:近くの値で確認。V(1) = 100、V(3) = 108——どちらも128より小さい ✓
折り紙の工作が、3次関数の極値問題だった。世界を関数に翻訳できれば、微分が最適解をくれる。
曲線上の点との距離
例2 :放物線 y = x² 上の点で、点 (0, 1) にいちばん近い点は?
点 (x, x²) との距離の2乗(ルートは単調だから2乗のまま最小化してよい——計算がぐっと楽になる定石):
\[L(x) = x^2 + (x^2 - 1)^2 = x^4 - x^2 + 1\]L′ = 4x³ − 2x = 2x(2x² − 1) = 0 → x = 0、±1/√2。増減を調べると x = ±1/√2 で最小。最近点は (±1/√2, 1/2)、そのときの距離は √(3)/2。
eが顔を出す最適化
例3 :f(x) = log x / x(x > 0)が最大になる x は?
商の微分:f′ = (1 − log x)/x²。f′ = 0 ⇔ log x = 1 ⇔ x = e。
「xのx乗根 x^(1/x) が最大になる自然数は?」という遊びの問いの答えが 3(eにいちばん近い整数)になるのは、この計算のおかげ。成長の定数eは、最適化の世界にもふらりと現れる。
よくあるまちがい
その1:定義域を忘れる。 例1で x = 6 も V′ = 0 の解だが、そこでは底面が消えて箱にならない(V = 0)。式の世界の解と現実の解のずれは、定義域が教えてくれる。
その2:極値=最大と即断。 定義域が閉区間なら端も候補(A4の教訓)。開区間でも、極値が複数あれば比較が要る。増減表を最後まで書く習慣が身を守る。
れんしゅう
例1の箱の底面の1辺は 12 − □x。□は?
V′ = 12(x − 2)(x − 6) が定義域 0 < x < 6 で0になる x は?
最大容積 V(2) = ?
和が10の2つの正の数の積 x(10 − x) の最大値は?
f(x) = x³ − 3x(−2 ≦ x ≦ 0)の最大値は?
log x / x が最大になる x は?(記号1文字)
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!