ステップ A4-1-2
関数の極限の入り口
この ページで まなぶ こと
- x → a のときの関数の極限の意味がわかる
- 0/0 の形を約分で解消して極限を求められるようになる
xをaに限りなく近づけたときの f(x) の行き先が lim (x→a) f(x)。代入できるならそのまま代入。0/0 になったら、約分して穴をふさいでから近づく——微分の準備運動。
今度は「xを近づける」
数列では n を大きくした。今度は、xをある値aに近づける。
\[\lim_{x \to a} f(x)\]「x = a」ではなく「x を a に限りなく近づける」——ここが肝心だ。
例1 :lim (x→2) (x² + 1) = ?
f(x) = x² + 1 はなめらかな放物線。xが2に近づけば x² + 1 は 5 に近づく。素直に代入するだけ:答え 5。多項式のようなつながった(連続な)関数では、極限 = 代入でいい。
本番は 0/0 — 代入が壊れるとき
では、これはどうだろう。
\[\lim_{x \to 1} \frac{x^2 - 1}{x - 1}\]x = 1 を代入すると 0/0——0でわることはできない(N3以来の掟)。この関数は x = 1 に「穴」があいている。
でも、極限が聞いているのは x = 1 での値ではなく、1に近づいたときの行き先。x ≠ 1 の世界では因数分解して約分できる:
\[\frac{x^2 - 1}{x - 1} = \frac{(x + 1)(x - 1)}{x - 1} = x + 1\]x を1に近づければ x + 1 → 2。穴の直前・直後の値(x = 0.999 なら 1.999、x = 1.001 なら 2.001)が、たしかに2を指している ✓
例2 :lim (x→3) (x² − 9)/(x − 3) = lim (x→3) (x + 3) = 6。
例3 :h を0に近づける形も同じだ。
\[\lim_{h \to 0} \frac{(2 + h)^2 - 4}{h} = \lim_{h \to 0} \frac{4h + h^2}{h} = \lim_{h \to 0} (4 + h) = 4\]この形をよく見ておいて——「(2 + h)² と 2² の差を h でわって、h → 0」。次のたんげんで、これが瞬間の速さ(微分係数)の定義そのものになる。0/0 の極限をほどく技術は、微分の準備運動なんだ。
よくあるまちがい
その1:0/0 を見て「答えは0」または「答えなし」と即断する。 0/0 は「このままでは判定できない」の合図であって、答えではない。約分などの変形で正体を暴くまでが仕事だ。
その2:極限と代入値の混同。 (x² − 1)/(x − 1) は x = 1 で定義されないが、極限は2で存在する。「その点での値」と「近づいた行き先」は別の概念——だからこそ穴があっても行き先を語れる。
れんしゅう
lim (x→2) (x² + 1) = ?
lim (x→3) (2x − 1) = ?
lim (x→1) (x² − 1)/(x − 1) = ?
lim (x→3) (x² − 9)/(x − 3) = ?
lim (x→2) (x² − 4)/(x − 2) = ?
代入して 0/0 になったら?
lim (h→0) ((2 + h)² − 4)/h = ?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!