ステップ G5-3-1

空間の座標とベクトル

この ページで まなぶ こと

  • 空間座標 (x, y, z) で点を表せるようになる
  • 3成分のベクトルの演算・大きさ・内積を計算できるようになる

空間の点は3つの数 (x, y, z) で決まる。ベクトルの和・実数倍・内積は成分がひとつ増えるだけ:|a→| = √(a₁² + a₂² + a₃²)、a→・b→ = a₁b₁ + a₂b₂ + a₃b₃。垂直 ⇔ 内積0 も健在。

座標をひとつ増やす

平面の点は (x, y) の2つの数で決まった。空間の点には高さ z を加えて (x, y, z)——部屋の中の位置を「壁からの距離2つと床からの高さ」で言うのと同じだ。

例1 :点 P(2, 3, 6) は、x方向に2、y方向に3進み、6の高さに浮いた点。

原点からPまでの距離は? まず床の上で √(2² + 3²)(三平方)、その斜辺と高さ6でもう一度三平方——

\[OP = \sqrt{2^2 + 3^2 + 6^2} = \sqrt{49} = 7\] \[|\vec{a}| = \sqrt{a_1^2 + a_2^2 + a_3^2}\]

三平方の定理を2回使うと、3次元の距離の公式になる。2乗の項がひとつ増えただけ——形は平面とまったく同じだ。

演算も内積も「1成分増えるだけ」

\[(a_1, a_2, a_3) + (b_1, b_2, b_3) = (a_1 + b_1,\ a_2 + b_2,\ a_3 + b_3)\] \[\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1 b_1 + a_2 b_2 + a_3 b_3\]

そして垂直 ⇔ 内積0 も、中点 = 座標の平均も、平面の規則がそのまま生きている。

例2 :a→ = (1, 2, 2)、b→ = (2, −1, 0) の内積は 2 − 2 + 0 = 0——この2本は空間内で垂直だ。3次元では絵で直角を見抜くのは難しい。計算が目の代わりになる——これが座標とベクトルの真価だよ。

例3 :a→ = (1, 2, 2) の大きさは √(1 + 4 + 4) = 3

例4 :A(1, 0, 2)、B(3, 4, 6) の中点は ((1+3)/2, (0+4)/2, (2+6)/2) = (2, 2, 4)

立体を計算でとらえる

例5 :1辺2の立方体の、向かい合う頂点を結ぶ対角線の長さは?

頂点を原点に、辺を軸に合わせれば、反対の頂点は (2, 2, 2)。距離は √(4 + 4 + 4) = 2√3。

G2で立体の見取り図と格闘した問題が、座標に載せた瞬間、ただの計算になる。「うまい座標を選ぶ」——これが空間図形の最強の補助線だ。

よくあるまちがい

その1:距離の式で z を忘れる。 空間なのに √(x² + y²) で止めるミス。3次元の距離は3つの2乗の和のルート。

その2:2次元の直感の押しつけ。 平面では「1本の直線に垂直な方向」は1つだが、空間では無数にある(垂直な平面ごと回せる)。計算は同じでも、絵の直感は次元で変わる——検算は図でなく式で。

れんしゅう

Q1 きほん

a→ = (2, 3, 6) の大きさは?

Q2 きほん

(1, 2, 3) + (4, 0, −1) のz成分は?

Q3 きほん

a→ = (1, 2, 2) の大きさは?

Q4 ふつう

(1, 2, 2) と (2, −1, 0) の内積は?

Q5 ふつう

A(1, 0, 2)、B(3, 4, 6) の中点のz座標は?

Q6 ふつう

1辺2の立方体の対角線の長さは 2√□。□は?

Q7 チャレンジ

(1, 2, 2) と (2, k, 4) が垂直になる k は?(−5 のように書いてね)

もっと れんしゅう

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