ステップ A8-1-1
微分方程式と変数分離法
この ページで まなぶ こと
- 微分方程式の解が「関数」であることがわかる
- 変数分離法で y′ = ky 型を解けるようになる
未知の関数とその導関数の関係式が微分方程式。y′ = ky の解は y = Ce^(kt)——「増える速さが今の量に比例」の答えは指数関数。解き方は変数分離:yを左、tを右に分けて両辺積分。
答えが「数」でなく「関数」の方程式
これまでの方程式の答えは数だった(x = 3)。微分方程式の答えは関数だ。
\[\frac{dy}{dt} = ky \qquad 「yの増える速さは、いまのyに比例する」\]この式をみたす関数 y(t) は何か?——「微分すると自分のk倍になる関数」。A5の主役がすぐ思い浮かぶ:e^(kt) だ(微分すると k e^(kt) = k倍 ✓)。定数倍しても事情は同じだから——
\[y = Ce^{kt} \qquad (Cは任意定数)\]これが一般解。積分定数C(A4)と同じで、微分方程式の解は「定数の分だけ一族」になる。
変数分離法 — 泣き別れて積分
思いつきに頼らない解法がある。dy/dt = ky を、yのものは左、tのものは右に分ける:
\[\frac{dy}{y} = k\, dt\]| 両辺を積分すると log | y | = kt + C₁(左は 1/y の積分——logの出番! A5)。指数をとって y = Ce^(kt)。変数分離法——分けて、積分する。それだけだ。 |
例1 :y′ = −2y、y(0) = 5 を解こう。
一般解 y = Ce^(−2t)。初期条件 y(0) = 5 から C = 5——
\[y = 5e^{-2t}\]検算:微分すると −10e^(−2t) = −2y ✓ t = 0 で 5 ✓ 「法則(微分方程式)+現在地(初期条件)→ 未来のすべて」——これが微分方程式の使い方の全形だ。
| 例2 :y′ = ty(比例係数が時間で変わる)も分離できる:dy/y = t dt → log | y | = t²/2 + C₁ → y = Ce^(t²/2)。 |
例3 :y′ = y² は? dy/y² = dt → −1/y = t + C → y = −1/(t + C)。初期条件 y(0) = 1 なら C = −1 で y = 1/(1 − t)——t = 1 で爆発(無限大)! 解が有限時間で吹き飛ぶこともある。微分方程式の世界は、指数関数より過激な現象も飼っている。
よくあるまちがい
その1:積分定数を片側ずつ2個つける。 両辺のC₁、C₂は差し引きして1個にまとめてよい。最後の一般解に任意定数が1個(1階の場合)——それが正しい姿だ。
その2:初期条件を出発点の式に代入する。 Cを決めるのは一般解を出してから。分離の途中で代入すると混乱する。「一般解→初期条件でC決定」の2段構え。
れんしゅう
y′ = 3y の一般解は y = Ce^(□t)。□は?
y′ = −2y、y(0) = 5 の解は y = 5e^(−2t)。y′(0) = ?(−10 のように書いてね)
微分方程式の解は?
y′ = 4y、y(0) = 3 のとき C = ?
変数分離法の手順は?
y′ = y²、y(0) = 1 の解 y = 1/(1 − t) が爆発する時刻は t = ?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!