ステップ A2-2-1
指数を0と負の数へ広げる
この ページで まなぶ こと
- a⁰ = 1、a⁻ⁿ = 1/aⁿ を指数法則から導けるようになる
- 負の指数をふくむ計算ができるようになる
指数法則 aᵐ × aⁿ = aᵐ⁺ⁿ を守り続けると、a⁰ = 1、a⁻ⁿ = 1/aⁿ と定めるしかなくなる。「かける回数」から「法則をみたす記号」へ、指数の意味が進化する。
2⁰ は「2を0回かける」…?
累乗の指数は「かける回数」として生まれた:2³ = 2 × 2 × 2。でも「0回かける」「−1回かける」は言葉として意味をなさない。ここで数学は発想を切りかえる。
「意味」から出発するのをやめて、「法則」から出発する。
累乗には美しい法則があった(指数法則):
\[a^m \times a^n = a^{m+n} \qquad (a^m)^n = a^{mn}\]この法則が指数0や負の数でも成り立ち続けてほしい。そう願うと、2⁰ の値はひとつに決まってしまう。
表を左へ延長してみる
2の累乗の表を、右から左へ見てみよう。
| x | 3 | 2 | 1 | 0 | −1 | −2 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2ˣ | 8 | 4 | 2 | ? | ? | ? |
左へ1つ進むごとに÷2されている(8 → 4 → 2)。この規則を続ければ——
\[2^0 = 2 ÷ 2 = 1, \qquad 2^{-1} = \frac{1}{2}, \qquad 2^{-2} = \frac{1}{4}\]指数法則からも確かめられる。2⁰ × 2³ = 2⁰⁺³ = 2³ となるべきだから、2⁰ は「かけても変わらない数」——1 しかない。また 2⁻³ × 2³ = 2⁰ = 1 となるべきだから、2⁻³ は 2³ の逆数——1/8 しかない。
\[a^0 = 1 \qquad a^{-n} = \frac{1}{a^n} \qquad (a ≠ 0)\]例1 :5⁰ = 1。10⁻² = 1/10² = 1/100 = 0.01。
例2 :2⁵ × 2⁻³ = 2⁵⁻³ = 2² = 4。
検算:まともに計算しても 32 × 1/8 = 4 ✓ 法則は拡張後もちゃんと機能している。
例3 :(3⁻¹)² = 3⁻² = 1/9。(1/3)² = 1/9 と一致 ✓
負の指数は「小さい」の言葉
10⁻² = 0.01、10⁻³ = 0.001……負の指数は、ウイルスの大きさ(約10⁻⁷m)のようなとても小さい量を表すのにぴったりだ。大きい数の10⁵(N5の大きな数)と対になって、指数は世界のスケール全体を語れるようになった。
よくあるまちがい
その1:a⁰ = 0 としてしまう。 「0回かけたら何もない = 0」という直観のワナ。正しくは1(かけ算の出発点は0でなく1——×1が「何もしない」だから)。
その2:2⁻³ = −8 としてしまう。 負の指数は結果を負にするのではなく、逆数にする。2⁻³ = 1/8 > 0。負の指数でも値はつねに正だ。
れんしゅう
7⁰ = ?
2⁻³ = 1/□。□は?
10⁻² = 1/□。□は?
2⁵ × 2⁻³ = ?
3⁻² × 3⁴ = ?
2⁻³ の値の符号は?
(2⁻²)⁻² = ?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!