ステップ A2-4-1

一般角と弧度法(ラジアン)

この ページで まなぶ こと

  • 一般角(1周をこえる角・負の角)の考え方がわかる
  • 度とラジアンを変換できるようになる

角は何周でも回せる(一般角)。半径1の円で「弧の長さ」で角を測るのが弧度法。180° = π ラジアン。弧の長さ ℓ = rθ、扇形の面積 S = (1/2)r²θ。

角を「回転」として考える

観覧車は1周360°で止まらない。2周すれば720°、逆回りなら負の角——反時計回りを正、時計回りを負と約束して、角を「回転の量」と考え直す。これを一般角という。390°は「1周+30°」で、向きとしては30°と同じ場所を指す。

角は、もう図形の中の量ではなく、どこまでも大きく(小さく)なれる量になった。関数の入力にふさわしい姿だ。

「度」をやめて「長さ」で測る

もうひとつの改革。360という数は古代バビロニアの暦の名残で、数学的な必然性がない。そこで円そのものに角を測らせる

半径1の円で、角が切り取る弧の長さを、その角の大きさとする——これが弧度法、単位はラジアン

半径1の円の1周は 2π(円周 = 直径 × π——G2以来の公式)。だから——

\[360° = 2\pi \text{ ラジアン} \qquad 180° = \pi \text{ ラジアン}\]

例1 :主要な角の変換表を自分で作ろう。180° = π を基準に割り算するだけ。

30° 45° 60° 90° 180° 360°
ラジアン π/6 π/4 π/3 π/2 π

例2 :120° をラジアンに。120 = 180 × (2/3) だから 2π/3

例3 :5π/6 ラジアンを度に。π = 180° だから 180 × 5/6 = 150°

検算:どの変換も「180° = π」に戻して確かめられる。2π/3 = π × 2/3 → 180 × 2/3 = 120 ✓

ラジアンだと公式が美しくなる

半径 r、中心角 θ(ラジアン)の扇形を考える。弧の長さ ℓ は円周 2πr の θ/2π 倍だから——

\[\ell = r\theta\]

面積 S は円の面積 πr² の θ/2π 倍で——

\[S = \frac{1}{2}r^2\theta\]

度のままなら「×π/180」だらけになる式が、ラジアンなら掛け算ひとつ。単位を自然に選ぶと、公式から雑音が消える——弧度法を使う最大の理由だ(もうひとつの決定的な理由は、微分のときに明かされる)。

例4 :半径3、中心角 π/3 の扇形。弧の長さ ℓ = 3 × π/3 = π。面積 S = (1/2) × 9 × π/3 = 3π/2

よくあるまちがい

その1:πを「約3.14の数」としてだけ扱う。 π/6 ラジアンは「約0.52」でもあるが、三角関数では π = 180° の目盛りとして分数のまま扱うほうが圧倒的に見通しがよい。

その2:ℓ = rθ に度を代入する。 この公式はθがラジアンのときだけ成立。60を入れたくなったら、まず π/3 に直してから。

れんしゅう

Q1 きほん

180° = □ ラジアン。□に入る記号はギリシャ文字で?

Q2 きほん

90° をラジアンで表すと π/□。□は?

Q3 きほん

π/6 ラジアンは何度?

°

Q4 ふつう

135° をラジアンで表すと 3π/□。□は?

Q5 ふつう

半径2、中心角 π/2 の扇形の弧の長さは?(πは残したまま:□π の□)

Q6 チャレンジ

半径6、中心角 π/3 の扇形の面積は □π。□は?

Q7 チャレンジ

390° と同じ向きを指す 0° 以上 360° 未満の角は?

°

もっと れんしゅう

ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。