ステップ N11-4-2
不等式の証明と 相加相乗平均
この ページで まなぶ こと
- 「差をとって平方の形」で不等式を証明できるようになる
- 相加平均・相乗平均の不等式を使えるようになる
A ≧ B を示すには A − B ≧ 0 を示す。差を平方(2乗)の形にできれば勝ち——実数の2乗は0以上だから。a, b > 0 なら (a+b)/2 ≧ √(ab)。
不等式証明の定石 — 差をとる
「すべての実数 x で成り立つ」不等式は、方程式のようには解けない。定石はこれだ。
A ≧ B を示したければ、A − B ≧ 0 を示す。
そして差が0以上であることの最強の根拠が——実数の2乗は必ず0以上(負×負も正だから。N8章の符号のルールがこんな大定理を支える)。
例1 :すべての実数 x について x² + 1 > 0 を証明せよ。
x² ≧ 0 に 1 をたせば x² + 1 ≧ 1 > 0。∎
例2 :すべての実数 a、b について a² + b² ≧ 2ab を証明せよ。
差をとると——
\[a^2 + b^2 - 2ab = (a - b)^2 \ge 0 \quad ∎\]差がまるごと平方の形に化けた(乗法公式を逆に読んだ!)。等号が成り立つのは (a − b)² = 0、つまり a = b のときだけ。不等式の証明では、この等号成立条件まで添えるのが作法だよ。
相加平均と相乗平均
a > 0、b > 0 のとき、(a + b)/2 を相加平均(ふつうの平均)、√(ab) を相乗平均という。両者にはいつも大小関係がある。
\[\frac{a + b}{2} \ge \sqrt{ab} \quad (等号は a = b のとき)\]証明は例2の変奏だ。差の2倍を計算すると a + b − 2√(ab) = (√a − √b)² ≧ 0。また平方の形!
例3 :a = 4、b = 9 で確認:相加平均 6.5、相乗平均 √36 = 6。たしかに 6.5 ≧ 6 ✓
この不等式は「和が一定なら積は等しいとき最大」を教えてくれる。周の長さが決まった長方形で面積が最大なのは正方形——G2章の面積の世界に、証明つきの答えが出せるようになった。
れんしゅう
A ≧ B を証明する定石は?
「実数の2乗は0以上」を使うのはなぜ?
a² + b² ≧ 2ab の等号が成り立つのは a = □ のとき。□は?(文字1つ)
a = 2、b = 8 の相乗平均 √(ab) は?
a = 2、b = 8 の相加平均は?
周の長さが20の長方形で、面積が最大になるのはたてが何のとき?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!