ステップ S2-2-1

直接証明 — 文字の力

この ページで まなぶ こと

  • 文字式を使って「すべての場合」を一気に証明できるようになる

偶数を2m、奇数を2m+1と表せば、無限にある場合をたった1つの式であつかえる。仮定から出発して結論まで式変形でつなぐのが直接証明。

例をいくら集めても足りない

「偶数と偶数の和は偶数である」——2+4=6、10+8=18、たしかにそうなる。でも偶数は無限にある。全部の組を確かめることは永遠にできない

ここで文字式(N9章)が本領を発揮する。偶数とは2×(整数)の形の数のことだから、どんな偶数も、整数 m、n を使って 2m、2n と書ける。すると——

\[2m + 2n = 2(m + n)\]

m + n は整数だから、2(m + n) は 2×(整数)、つまり偶数。おしまい!

たったこれだけの式変形が、無限にあるすべての偶数の組を一気にカバーしている。これが直接証明——仮定から出発し、定義と計算だけで結論までつなぐ、いちばん基本の証明だ。

型を身につける

証明の骨組みはこうなる。

  1. 仮定を文字で表す(偶数 → 2m、奇数 → 2m + 1、連続する2整数 → n、n + 1)
  2. 式変形する
  3. 結論の形に持ちこむ(偶数だと言いたければ 2×(整数) の形を作る)

例1 :「奇数と奇数の和は偶数である」を証明しよう。

奇数を 2m + 1、2n + 1(m、nは整数)とすると、

\[(2m + 1) + (2n + 1) = 2m + 2n + 2 = 2(m + n + 1)\]

m + n + 1 は整数だから、和は偶数。∎(この記号は「証明おわり」の印だよ)

例2 :「連続する2つの整数の和は奇数である」。

連続する2整数を n、n + 1 とすると、

\[n + (n + 1) = 2n + 1\]

2×(整数)+1 の形だから奇数。∎

ひとつ注意。奇数2つを 2m + 1、2m + 1 と同じ文字で表してはいけない。それだと「同じ奇数どうし」しか表せない。別々に動けるものには別々の文字——これが文字使いの鉄則だ。

れんしゅう

Q1 きほん

証明で「偶数」を文字で表すと?(mは整数)

Q2 きほん

証明で「奇数」を文字で表すと?(mは整数)

Q3 ふつう

偶数2mと奇数2n+1の和は 2(m + n) + □ となり、奇数である。□は?

Q4 ふつう

「奇数2つの和」の証明で、2m+1 と 2n+1 のように別の文字を使う理由は?

Q5 チャレンジ

奇数 2m+1 を2乗すると 4m² + 4m + 1 = 2(2m² + 2m) + 1。これは「奇数の2乗は□である」ことの証明になっている。□に入ることばは?

もっと れんしゅう

ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。