ステップ A5-6-2

極座標と極方程式

この ページで まなぶ こと

  • 極座標 (r, θ) と直交座標を変換できるようになる
  • 基本の極方程式(円・直線・渦巻)を読めるようになる

位置を「距離 r と角 θ」で表すのが極座標。変換は x = r cos θ、y = r sin θ、r² = x² + y²。r = 一定は円、θ = 一定は半直線、r = θ は渦巻——回る図形は極座標が得意。

「距離と向き」で場所を言う

「東に3、北に4」が直交座標なら、「あっちの方向に5」が極座標だ。原点(という)からの距離 r と、x軸正方向からの角 θ のペア (r, θ) で位置を表す。

G6の複素数平面で使った極形式 r(cos θ + i sin θ) の、座標版そのもの。変換式も同じだ:

\[x = r\cos\theta, \quad y = r\sin\theta \qquad r^2 = x^2 + y^2, \quad \tan\theta = \frac{y}{x}\]

例1 :極座標 (2, π/3) の直交座標は? x = 2cos(π/3) = 1、y = 2sin(π/3) = √3。点 (1, √3)

例2 :直交座標 (1, 1) の極座標は? r = √2、θ = π/4。(√2, π/4)

極方程式 — rとθの関係で曲線を描く

y = f(x) の代わりに r = f(θ) で曲線を描く。回転や放射がからむ図形で、劇的に式が短くなる。

  • r = 3 :距離3の点ぜんぶ——。x² + y² = 9 より短い!
  • θ = π/4 :向きが45°の点ぜんぶ——原点から伸びる半直線
  • r = θ :回るほど遠ざかる——アルキメデスの渦巻。直交座標では書き表すことすら難しい曲線が、2文字で済む。

例3 :r = 2cos θ はどんな曲線?

両辺に r を掛けると r² = 2r cos θ。変換式で直交座標に戻すと——

\[x^2 + y^2 = 2x \quad\Longrightarrow\quad (x - 1)^2 + y^2 = 1\]

中心 (1, 0)、半径1の円(平方完成——もう何度目だろう)。極座標の1行が、円の方程式に化けた。

例4 :r = 1 + cos θ はカージオイド(心臓形)。花や貝殻の輪郭のような、自然界の形が極方程式の得意分野だ。

座標系は「選ぶ」もの

同じ円が、直交座標では x² + y² = 9、極座標では r = 3、媒介変数では (3cos t, 3sin t)。どれも正しい。問題の対称性に合わせて座標系を選ぶ——回転対称なら極座標、時間発展なら媒介変数、格子状なら直交座標。

この「うまい座標を選ぶ」感覚は、多変数の微積分(A7)や物理数学で決定的に効いてくる。ハイウェイの次の区間への、静かな伏線だ。

よくあるまちがい

その1:rを負にしたときの混乱。 慣習では (−2, θ) は「θの逆向きに2」。混乱のもとなので、はじめのうちは r ≧ 0 の範囲で考えるのが安全。

その2:θの象限を無視する。 直交 → 極の変換で tan θ = y/x だけ見ると、(1, 1) と (−1, −1) が同じθになってしまう。点がどの象限かを図で確かめてからθを決める(複素数の偏角と同じ注意——G6)。

れんしゅう

Q1 きほん

極座標 (2, π/3) の直交座標のx座標は?

Q2 きほん

そのy座標は √□。□は?

Q3 きほん

極方程式 r = 5 が表す図形は?

Q4 ふつう

直交座標 (1, 1) の極座標の r は √□。□は?

Q5 ふつう

r = θ が表す図形は?

Q6 チャレンジ

r = 2cos θ は中心 (1, 0)、半径□の円。□は?

もっと れんしゅう

ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。