ステップ S1-2-4
逆・裏・対偶
この ページで まなぶ こと
- 「ならば」の命題から逆・裏・対偶を作れるようになる
- もとの命題と対偶の真偽が一致することがわかる
P⟹Qに対し、逆はQ⟹P、裏は(Pでない)⟹(Qでない)、対偶は(Qでない)⟹(Pでない)。もとの命題と対偶は真偽がつねに一致する。
3つの親戚
命題「P ⟹ Q」から、3つの親戚が作れるよ。
| 名前 | 形 |
|---|---|
| もとの命題 | P ⟹ Q |
| 逆(ぎゃく) | Q ⟹ P(向きを反対に) |
| 裏(うら) | Pでない ⟹ Qでない(両方を否定) |
| 対偶(たいぐう) | Qでない ⟹ Pでない(向きを反対にして両方を否定) |
例1 :「4の倍数ならば偶数」(真)で作ってみると——
- 逆:「偶数ならば4の倍数」……偽(反例:6)
- 裏:「4の倍数でないならば偶数でない」……偽(反例:6は4の倍数でないが偶数)
- 対偶:「偶数でないならば4の倍数でない」……真(奇数が4の倍数になれるはずがない)
逆は成り立つとは限らない
もとが真でも、逆が真とは限らない。「正方形ならば長方形」は真だけど、「長方形ならば正方形」は偽だね。もとの命題と逆を混同するのは、日常の議論でも数学でもいちばん多い間違いのひとつ。「逆もまた真」と言いたくなったら、必ず反例をさがしてからにしよう。
対偶はいつでも運命共同体
いっぽう対偶は、もとの命題とつねに真偽が一致する。
「4の倍数ならば偶数」と「奇数ならば4の倍数でない」——よく味わうと、同じ状況を表と裏から述べているだけだとわかる。「PなのにQでない」という反例が存在しない、という中身がまったく同じなんだ。
この事実はただの豆知識ではない。直接示しにくい命題を、対偶に言いかえて証明する——という強力な技につながる。その活躍は S2「証明の技法」で見ることにしよう。
れんしゅう
Q1
きほん
「xが8の倍数ならば、xは2の倍数である」の逆はどれかな?
かいせつ逆は P ⟹ Q の向きを反対にした Q ⟹ P。だから「2の倍数ならば8の倍数」だよ。両方を否定しただけのものは裏、向きを反対にして両方を否定したものは対偶だね。
Q2
きほん
「xが8の倍数ならば、xは2の倍数である」の対偶はどれかな?
かいせつ対偶は向きを反対にして両方を否定した「Qでない ⟹ Pでない」。だから「2の倍数でないならば8の倍数でない」だよ。向きを変えずに両方を否定しただけのものは裏だね。
Q3
ふつう
真の命題「正三角形ならば二等辺三角形」の逆の真偽は?
かいせつ逆は「二等辺三角形ならば正三角形」。2辺だけが等しい二等辺三角形が反例になるから偽だよ。もとの命題が真でも、逆が真とは限らないんだったね。
Q4
ふつう
もとの命題が真のとき、必ず真といえるのはどれかな?
かいせつもとの命題と対偶は真偽がつねに一致するから、もとが真なら対偶も必ず真。逆と裏は真とは限らないよ。たとえば「4の倍数ならば偶数」(真)の逆・裏には反例6がある。
Q5
チャレンジ
「雨ならば地面がぬれる」の対偶はどれかな?
かいせつ対偶は向きを反対にして両方を否定するから、「地面がぬれていないならば雨ではない」だよ。「地面がぬれているならば雨である」は逆、「雨でないならば地面はぬれていない」は裏だね。
Q6
チャレンジ
逆と裏の関係について正しいものはどれかな?
かいせつ逆 Q ⟹ P の対偶を作ると、向きを反対にして両方を否定するから「Pでない ⟹ Qでない」——これは裏そのもの。対偶どうしは真偽がつねに一致するから、逆と裏の真偽も一致するよ。
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!