ステップ S1-2-2
すべてと ある
この ページで まなぶ こと
- 「すべての〜」「ある〜」のついた命題の真偽を判定できるようになる
- 「すべて」と「ある」の否定の関係がわかる
「すべてのxでP」は例外が1つでもあれば偽。「あるxでP」は例が1つあれば真。否定すると「すべて」と「ある」が入れかわる。
条件から命題を作るもうひとつの方法
条件「xは偶数である」に値を入れると命題になった。じつはもうひとつ、値を入れずに命題化する方法がある。「すべて」か「ある」をかぶせるんだ。
- 「すべての整数xについて、xは偶数である」……偽(3という例外がある)
- 「ある整数xについて、xは偶数である」……真(たとえば4がある)
「すべての〜」を全称、「ある〜(〜が存在する)」を存在の主張というよ。
真偽の示しかたが正反対
| 主張 | 真だと示すには | 偽だと示すには |
|---|---|---|
| すべてのxでP | ぜんぶで成り立つと示す | 例外(反例)を1つ挙げる |
| あるxでP | 例を1つ挙げる | ぜんぶで成り立たないと示す |
例1 :「すべての素数は奇数である」——反例2があるので偽。
例2 :「ある素数は偶数である」——2という例があるので真。
例1と例2は同じ事実(2の存在)を見ているのに、主張の形がちがうから真偽が逆になる。主語の頭についている「すべて」か「ある」かを見落とさないこと。
否定すると入れかわる
「すべての生徒が宿題を出した」がうそだとしたら、何が起きている?——出していない生徒が(少なくとも1人)いる、だね。
\(「すべてのxでP」の否定 = 「あるxでPでない」\) \(「あるxでP」の否定 = 「すべてのxでPでない」\)
否定すると「すべて」と「ある」が入れかわり、中身のPが否定される。「すべて〜でない」としてしまう(「だれも宿題を出していない」)のはよくあるまちがい——もとの主張のうそのつきかたとしては強すぎるんだ。
れんしゅう
Q1
きほん
「すべての4の倍数は偶数である」は真かな?偽かな?
かいせつ4 = 2 × 2 だから、4の倍数(4, 8, 12, …)はかならず偶数で、例外(反例)は存在しない。だから「すべて」の主張として真だよ。
Q2
きほん
「すべての偶数は4の倍数である」は真かな?偽かな?
かいせつ「すべて」の主張は例外が1つでもあれば偽。6は偶数なのに4の倍数ではないから、6が反例になって偽だよ。
Q3
きほん
「ある奇数は素数である」は真かな?偽かな?
かいせつ「ある〜」の主張は例を1つ挙げれば真と示せる。たとえば3は奇数で素数だから、真だよ。
Q4
ふつう
「すべての生徒がメガネをかけている」の否定はどれかな?
かいせつ「すべてのxでP」の否定は「あるxでPでない」。だから「メガネをかけていない生徒がいる」だよ。「すべての生徒がかけていない」は否定として強すぎるし、「かけている生徒がいる」はもとの主張と両立するから否定になっていないね。
Q5
ふつう
「ある整数xで x² = 2 となる」は真かな?偽かな?
かいせつ0² = 0、1² = 1、2² = 4 で、整数の2乗は2を飛びこえてしまう(負の整数の2乗も同じ)。x² = 2 となる整数は1つもないから、「ある」の主張は偽だよ。
Q6
チャレンジ
「あるxでPである」が偽のとき、確実に言えることはどれかな?
かいせつ「あるxでP」が偽ということは、Pを満たす例が1つもないということ。つまり「すべてのxでPでない」が確実に言えるよ。否定すると「ある」と「すべて」が入れかわるんだったね。
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!