ステップ P3-1-2
連続型の確率変数と正規分布
この ページで まなぶ こと
- 確率密度関数(面積が確率)の考え方がわかる
- 正規分布と68-95-99.7ルールをつかえるようになる
連続型では「ちょうどの値」の確率は0で、区間の確率を密度関数の下の面積(積分!)で測る。王者は正規分布——平均μ・標準偏差σの釣鐘型で、μ±σに約68%、μ±2σに約95%が入る。
「ちょうど」の確率は0
身長がちょうど170.000…cm の人の確率は?——0だ。連続量では、値は無限に細かく、1点をぴたり当てる確率は消えてしまう(可算・非可算——S3——の影がここにも)。
意味を持つのは区間の確率。「169cm以上171cm以下」なら正の確率がある。そこで、確率密度関数 f(x) を用意して——
\[P(a \le X \le b) = \int_a^b f(x)\, dx \qquad 「確率 = 密度の下の面積」\]積分が確率の言葉になった(リーマン積分——A6——の新しい仕事)。全区間の積分は1(どこかには必ずいる)。
例1(一様分布) :0から10のどこかに等確率で落ちる点。密度は f = 1/10(一定)。P(2 ≦ X ≦ 5) = 3/10。長方形の面積だ。
正規分布 — 世界でいちばん有名なカーブ
連続分布の王者が正規分布(ガウス分布):
\[f(x) = \frac{1}{\sqrt{2\pi}\,\sigma} e^{-\frac{(x - \mu)^2}{2\sigma^2}}\]釣鐘型の曲線。μ(平均)が山の中心、σ(標準偏差)が山の幅を決める。身長・測定誤差・テストの得点——自然や社会のいたるところに現れる(なぜ現れるのかは次のたんげん、中心極限定理のお楽しみ)。
式の先頭の 1/√(2π) に注目——ガウス積分 ∫e^(−x²)dx = √π(A7で重積分と極座標を使って求めた、あの値!)が「全体の面積を1にする」係数の正体だ。伏線、完全回収。
68-95-99.7 ルール
正規分布では、平均からのずれをσ単位で測ると、確率が普遍的に決まる:
- μ ± σ の範囲に約 68%
- μ ± 2σ に約 95%
- μ ± 3σ に約 99.7%
例2 :テストの得点が平均60点・標準偏差10点の正規分布なら、50〜70点に約68%、40〜80点に約95%の受験者が入る。90点(+3σ)を超えるのは0.15%ほど——「3σの壁」だ。
例3 :規格が「平均 ± 2σ」の製品検査なら、不良品率は約5%。「6σ品質」を掲げる製造業の言葉も、この物差しの上にある。
どんな正規分布も、Z = (X − μ)/σ と標準化すれば平均0・標準偏差1の標準正規分布ひとつに帰着する——一次関数の変換(E[aX+b]、V[aX]——前ステップ!)がここで効いている。
よくあるまちがい
その1:密度を確率と読む。 f(x) の値そのものは確率ではない(1を超えることさえある)。確率は面積——積分してはじめて確率になる。
その2:68-95ルールを非正規な分布に使う。 このルールは正規分布の専売特許。ゆがんだ分布(収入の分布など)では成り立たない——分布の形の確認が先だ。
れんしゅう
連続型で「ちょうど1点」の確率は?
0〜10の一様分布で P(2 ≦ X ≦ 5) = ?「3/10」のように書いてね。
正規分布で μ ± σ に入る確率は約何%?
μ ± 2σ なら約何%?
平均60・標準偏差10のテストで、40〜80点に入るのは約何%?
正規分布の係数に隠れているガウス積分の値は √□。□に入る記号は?
もっと れんしゅう
ボタンを おすと、あたらしい もんだいが でて くるよ。なんかいでも れんしゅう できるよ。
クリア! よく できました!